新シリーズのスタートです。
「会社売買サポート体験記」と称しまして、読み物形式にて、過去の実際の会社売買の現場で体験したこと・サポート内容・要所でどのようなことに気を遣ってきたかなど、を何回かに分けてまとめていきたいと思います。
主な登場人物・会社は以下のとおりとします。
- 会社売買の買い手側会社:X社
- 会社売買対象である売り手側会社:Y社
- X社のA社長
- Y社のB社長
- M&A仲介会社
- 司法書士(兼中小企業診断士)の私
突然の依頼
20●●年6月某日、中小企業同士の会社売買に関するサポートの依頼をいただきました。依頼主は買い手側会社(X社)の代表取締役であるA社長。依頼のきっかけは、某知人からの紹介です。
A社長の希望として、会社売買に際し、法務面に加えビジネス全般に関してもアドバイスが欲しいということでした。
依頼内容及び依頼時の状況は以下のとおり。
- 現在Y社の売買を検討している。(株式の100%取得)
- Y社社長であるB社長とは口頭レベルの基本合意はできている。
- ビジネスデューデリジェンス+法務デューデリジェンス+必要な登記手続をお願いしたい。
(財務面はX社の顧問税理士の先生からアドバイスをもらう予定)
デューデリジェンスとは
- 投資家が投資をおこなう際や金融機関が引受業務をおこなう際、投資対象の実体やリスクを適正に把握するために事前におこなう多面的な調査。適正評価手続き。
- 投資家が買収価格などを決定する際の判断材料とするもので、企業買収や再生案件などでさかんに実施されている。
- 投資先や被買収企業の事業活動全般を調査対象とすることが多く、ビジネス面、財務経理面、資金調達面、法契約面、など各領域に分けて実施することが一般的である。
依頼内容を整理する
まずは依頼内容を整理してみました。
私が主として行うことは会社売買に当たり、Y社のデューデリジェンス・助言を行い、A社長の意思決定及び会社売買の手続をサポートすること。
デューデリジェンスは「対象会社の事業が現時点で適正・適法に行われており会社売買成立後も継続可能かを調査・分析し、会社売買を行うか否かを判断する材料・情報をA社長に伝えること」と認識。
特に注意しようと思ったのは以下の点です。
- 経営面:従業員のモチベーション、契約面、ビジネスモデル等を考慮して、株主・代表者が変わっても事業の継続が可能か、を確認すること。
- 財務面:簿外債務がある危険性はないか、決算書類は適正に作成されているか、事業継続可能な財務状態であるか、を確認すること。
- 法務面:法令遵守はされているか、裁判等紛争の生じる要素はないか、取引基本契約等の重要な契約の内容はどのようになっているか、を確認すること。
結び
第1回はとりあえずここまでにしておきます。
依頼から依頼内容の整理まででした。
具体的に行ったことなどは次回以降書いていこうと思います。
司法書士 長克成|港区・青山一丁目
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